『さよなら妖精』
『さよなら妖精』 (東京創元社)
著:米澤穂信
学校の帰り道、雨宿りをする外国人の少女と出会う。
ユーゴスラビアから来たというマーヤという少女とすごした日々を日記を追うという形で回想する。
マーヤや友人らと過ごす中で出てくる日常の謎がちりばめられている。
そして物語全体を通して投げかけられる大きな謎を描いたミステリ小説。
また登場人物たちの成長を描いた青春小説でもある。
古典部シリーズに通じる青臭さがありつつも、ちょっとドライなストーリー。
新装版ということで書き下ろし短編の「花冠の日」も収録されている。
マーヤの話であり、これが加わることでより物語の切なさが増す。