(旧 たびかけ記事)

(京都|京都大学 花山天文台)アマチュア天文学の聖地

「第42回 京の夏の旅 文化財特別公開」で公開されている京都大学 花山天文台へ行ってきた。

昭和4年(1929年)に設立された大学天文台であり、国内3番目の大きさの屈折望遠鏡がある。

地下鉄東山駅の出口前から無料シャトルバスがでているので、それに乗った。

天文台は駐車場もなく、途中通る東山ドライブウェイは二輪車通行不可なので、基本的にはタクシーかシャトルバス利用となるだろう。

シャトルバスに揺られること約10分ほど。

バスを降りるとそこは山の中。

控えめな門の先も砂利道と木々のみ。

道に沿ってしばし歩くと、見えてくる天文台。

その佇まいだけでもなんだかオシャレである。

靴を脱いで、中で受付を済ませるとさっそく階段をあがって上へ。

階段ですら絵になる。

3階へあがると出迎えてくれる望遠鏡。

45cmレンズの屈折望遠鏡だが、当初は口径30cmの反射望遠鏡だったようである。

1969年、ドイツ製の45cmレンズを使用しようとしたが、それに合わせるとドームに収まりきらないということで現在の形になったのだとか。

解説の方もいて、いろいろと教えていただきおもしろかった。

そのときに、ここが現在、アマチュア天文学の聖地と言われているということをおっしゃっていた。

下の写真は天文部の高校生たちが見学にきているところ。

外に出ることもできる。

天文台をつくるにあたり、暗いというのは重要な条件である。

花山天文台のあるこの場所は、京都市内の光は向かいの音羽山によってさえぎられる。

また当時は山科側にはあまり人もいなかったようである。

↓音羽山側

↓山科側

外に出ると見晴らしがよく、風も気持ちよかった。

ドームを堪能した後は、歴史館(旧子午線館)に展示物があるということでそちらを見物しにいった。

こちらも案内の人にいろいろと教えてもらった。

とくにファウス製 子午環が面白かった。

正確に子午線上を動くようになっており、子午線上を通過する星の高度を秒単位まで読み取ることができるという。

当時は時間の補正に使われていた代物。

二つ上の写真で右側に見えている緑の台のものがそれである。

↓ 旧子午線館とドーム

敷地内には二等三角点も。

とうぜん、観光を想定した施設ではないので行きにくい場所にあるし、自動販売機なんておいてない。

だけど長い天文学の歴史の一端に触れられる、重厚感のようなものを感じることのできる場所だった。

●第42回 京の夏の旅 文化財特別公開

京都大学 花山天文台

期間:2017年 7/8(土) ~ 9/30(土)

時間:10:00 ~ 16:00(受付終了)

休み:期間中休みなし

料金:一般800円、小学生400円

アクセス:地下鉄 東山駅より無料シャトルバスで約10分、地下鉄 蹴上駅よりタクシーで約5分

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