(京都|細見美術館)琳派展21 没後200年 中村芳中
細見美術館で今月22日まで開催されている中村芳中の展覧会、終了間際にようやく行ってきた。
中村芳中は江戸時代の中〜後期に主に大阪で活躍した琳派の絵師である。
琳派は風神雷神図屏風で有名な俵屋宗達や、芳中が私淑していた尾形光琳などが有名で、たらし込みや彫り塗りなどの独特の手法で絵を描いている。
展示室は3つに分かれており、最初は琳派らしいたらし込みを用いた絵がメインである。
たらし込みによる植物の枝や葉、花の輪郭の描かれ方がとても面白く、構図もお洒落でいくら眺めていても飽きない。
芳中唯一と言われる銀地屏風の枝豆露草図屏風や、二点しかない金地屏風のうちの一点、白梅小禽図屏風も展示されている。
(※金地屏風のもう一点は大英博物館所蔵の四季草花図屏風である)
二つ目の部屋は俳画や俳書の挿絵がメインであり、たらし込みはあまり用いられていないものの、芳中らしいユニークな絵が多い。
また鶏卵を用いて描いた鶏図や盃を用いて描いた亀図も、その独特の描き方とともにその愛嬌のある姿が微笑ましい。
さらに有名な『光琳画譜』の絵も展示されており、見ごたえ十分である。
最後の部屋には版本が多く展示されている。
こちらでも『光琳画譜』がみられる。
また葛飾北斎の『画本早引』や『略画早学』も見ていて面白かった。
●琳派21 没後200年 中村芳中
日程:2019年 10/26(土) ~ 12/22(日)
時間:10:00 ~ 18:00
入場は閉館30分前まで
休み:月曜日 ※祝日の場合は翌日
料金:一般 1,400円、学生 1,100円
アクセス:京都市営地下鉄 東駅より徒歩7分