闘病日記舌癌治療まとめ

抗がん剤6回目(頭頸部の癌に対するシスプラチンの投与量の話)



目標としていた抗がん剤の6回目。

今日もこれまで通り、入院、点滴と今のところ問題なく経過している。


今私は週1回、40mg/㎡のシスプラチンを点滴している。

それを6回(体調などに応じて5〜7回)行うという話だった。


頭頸部の癌で抗がん剤を使う場合、以前はこの3倍の量を3週間に1回投薬していたそうだ。

そのころはそれなりに強く副作用が出てだいたい1週間くらい入院していたという。

看護師さんの話では外科手術後よりも抗がん剤後の副作用の方が辛そうだったそうだ。

今は1/3の量の抗がん剤(シスプラチン)を週に1回投薬する方法に変わっており、この方法になってから副作用がかなり軽くなったという。


下に貼ったリンクのような研究が進んだ結果だと思われる。

(リンク → 国立研究開発法人日本医療研究開発機構「頭頸部がんの術後補助療法の新たな標準治療を確立ー標準治療の普及と予後の改善を期待―」

(PDFファイル→ 頭頸部癌に対する化学放射線療法と有害事象対策


データ的に、トータルでシスプラチンの投与量が200mg/㎡未満と200mg/㎡以上差があると言われた。

ネットで見てみても、そう言った記載は確かにある。


さらに,CDDP(100mg/m2)を3週毎に投与する方法とCDDP(40mg/m2)を毎週投与する方法のいずれにおいても,放射線と併用するCDDPの総投与量が200mg/m2未満の場合は,200mg/m2以上の場合と比較して有意にOSが劣ることが示されており20,21),200mg/m2以上の投与が見込めない場合はCDDPを適応とせず,CDDPを投与する場合は最低限200mg/m2以上を確保できるよう支持療法をしっかり行うことが重要である。

https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0257/G0001099/0014 (公益財団法人 日本医療機能評価機構)

※CDDP・・・シスプラチン

※OS・・・全生存期間




私の場合、1回40mg/㎡なので、5回でトータル200mg/㎡となる。

ギリギリだと、誤差で200mg/㎡未満の投与量しかない可能性も出てくる。

確実にとなると6回の240mg/㎡の投与という話だったのだろう。


さて、ここで来週7回目の抗がん剤投薬をするかどうかという話が浮上してくる。

データ的にトータルで300mg/㎡を超えると抗がん剤による障害が強く出てきやすいという。


例えば、添付文書にも聴覚障害のところに「総投与量300mg/㎡を超えるとその傾向(聴器障害の発現頻度が高くなる)は顕著となるので、……」という記載があった。


7回目の投薬を実施するとトータルで280mg/㎡で300mg/㎡を超えるわけではないが、なんとなくギリギリな感じである。

トータル量で240mg/㎡と280mg/㎡での比較データ(根拠)があるわけではなく、単純に多い方が、(より効いてくれそうだから)再発防止効果が高そうという感覚の話である。


先生の話では、6回目まで抗がん剤で特に副作用や障害がなくても、7回目に突然出てくるというパターンもあるという。


癌の再発は最大限抑え込みたい、根治を目指したいが、長期の障害がでるのはできる限り避けたい。

そんなジレンマを抱えつつ、7回目の抗がん剤に望むかどうか、今6回目の抗がん剤を流しながら非常に悩んでいる。


(追記)
悩んだ末、7回目は半分の20mg/㎡で投与できないか先生に相談することにした。

済生会滋賀県病院医学誌(26巻 2017 pp. 19-28)に「細胞毒性効果の有する濃度以下でも放射線増感効果を有することが多い」という記述がみられたため、極力副作用の出ない量で、ちょっとでも再発のリスクを減らせるのではと考えたのだ。



朝、先生が様子を見に来てくれた時に、そのことを伝えてみたのだが、先生としては量を減らすと効果としてはほとんど期待できないので、同じ量でするかしないかの選択だそうであった。



であれば、240mg/㎡と280mg/㎡では治療効果に大差はないだろうと考えて7回目の投薬はやめる旨を伝えた。

1回40mg/㎡でも薬で抑えているものの副作用はでているし、トータル300mg/㎡以上で顕著にでてくる聴覚への障害がきっちり300mg/㎡とは限らず個人差でその前後から出てくる可能性が高そうだという判断である。

聴覚障害に関しては不可逆的で生涯難聴になってしまうリスクが怖かった。



メインは放射線治療であり、抗がん剤はあくまでサブである。

しかも予定の6回は抗がん剤治療もこなしているので、ダメ押しの1回はリスクのほうが立つと判断した。



放射線治療はきっちり最後までがんばりたいと思う。

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